直播(じきまき)・育苗(いくびょう)・定植(ていしょく)とは、種をまき、苗を育成し、畑に植え替える作業です。いずれも植物を育てる上で基本となる、農業には欠かせない作業ですよね。
しかし、人の手で行うとなると骨が折れる工程でもあります。AI化が著しい昨今、これらの作業をサポートしてくれる農業ロボットは開発されているのでしょうか?詳しく見てみましょう。
こちらは日立グループに属する「日立産機中条エンジニアリング」が開発した定植ロボット。植物工場向けの製品となっており、目的に合わせて野菜移植機と野菜定植機が用意されています。
対象はレタスやみつばなどの葉物野菜がメイン。作業時間や栽培規模を考慮した上でスピードの変更も可能なので、工場ごとに適した使い方ができるでしょう。
価格についてはカタログに記載がありませんでしたが、デモ機による実機確認にも対応しているそうなので、気になる方は公式サイトからお問い合わせください。その他、植物工場へのエアシャワーやパスボックスなどの導入実績も。
従来は大人数の従業員を雇用し、手作業により行っていた作業を自動化できるのが植物工場向け自動機の導入メリット。作業スピードを向上することで作業の効率化を可能にするだけでなく、人件費の削減も期待できます。
日立産機中条エンジニアリングは、新潟県に本社を置く日立のグループ企業。生産設備の自動化だけでなく、工場設備の新設や改造改修、監視、管理など様々な方向性でその技術力を活かした事業を行っています。
グループ会社との連携による独自ネットワークも強み。国家技能士の資格保有者も複数在籍する、確かなスキルが魅力の会社です。
会社名 | 株式会社日立産機中条エンジニアリング |
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問い合わせTEL | 0254-46-5561 |
本社所在地 | 新潟県胎内市富岡46-1 |
URL | https://www.hitachi-ies-ne.co.jp/ |
現在販売されている直播ロボットは確認できませんでしたが、注目したいのはライセンス販売・保守サポートサービス(オプティマル)事業等を行っている「株式会社オプティム」と石川県農林総合研究センターの協力により開発が進められている「自動飛行ドローン」。
これはAI分析を活かした直播システムで、同社のピンポイント農薬散布テクノロジーを基にした病害虫駆除も兼ね備えているとか。今後は課題とされている積載量や飛行時間などの更なる向上が期待されます。
株式会社オプティムは、東京・佐賀に拠点を置くIT企業。スマホ・タブレットのクラウドデバイスマネジメントサービスやリモートマネジメントサービスを中心に、スマート農業の開発事業にも力を入れています。医療業界や製造業界ともタッグを組み、常に先進的な課題解決を目指す会社です。
会社名 | 株式会社オプティム |
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問い合わせTEL | 記載なし |
本社所在地 | 東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング 18F |
URL | https://www.optim.co.jp/ |
展示会出展実績 | オプティムイノベーション2019等 |
農業ロボットは工場や農場で使用される機械に留まらず、自動制御ドローンを活かした研究もなされているのですね。2022年5月現在は育苗ロボットの開発・販売についての情報は得られませんでしたが、引き続き画期的なロボットの登場を期待しながら待ちたいところです。